2008年03月21日

[Water fall 応援団]確実に設計せよ!

A氏「いやー、まいったまいった。今度のプロジェクトの前のシステムなんだけどさ」

B氏「先輩、どうかしたんっすか?」

A氏「いやもう、ひどいのなんの。アジャイルとかって今流行りのヤツでやっつけたらしいんだけどさ、無いんだよ」

B氏「無いって、コードが?」

A氏「コードはバッチリあったさ。無いのはドキュメント!もうね、客もなにも無いっつーし、ホントに無いんだろうな。おかげでこっちゃ何かにつけてコードと首っ引きさ」

B氏「そりゃキツイっすねー…(ヘタに首つっこまんどこ。くわばらくわばら)」

ウォーター・フォール開発とアジャイル開発の最大の違いは、きちんと設計というフェーズを経ているかどうかだ。これは過去RAD開発というものが出たときも最大の違いとされた点で、スパイラル開発方法論が息を吹き返すたびに繰り返している争点だ。

どうも、よっぽど設計というものが退屈きわまりなく、プログラマという連中はそれをないがしろにしたいらしい。

しかし設計をおろそかにすると、しっぺ返しが必ず返ってくるものだ。

  • 設計書をきちんと取り纏めないと、アーキテクチャの統一が疎かになる。
  • きちんと設計した設計書なしにプログラマにコードを書かせるのは、無謀に近い冒険だ。
  • なにか障害が起こった場合に設計書がないと、それが実装段階で入り込んだものなのか設計から入り込んだ障害なのか、はたまた要件から来ているのか、判別が難しくなる。(そしてそれは契約問題に発展しかねない)
  • システムを保守する段階で、また新しく作り直す段階で、設計書はシステムを正しく伝えるドキュメントとして威力を発揮する。

だからこそ、きちんと設計フェーズを設けているウォーター・フォール開発が有効なのだし、根強く人気があるんだ。

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posted by 未知夢 at 00:00| 東京 ☔| Comment(4) | TrackBack(0) | Water fall 応援団 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年03月09日

[Water fall 応援団]開発のリズムとサイクル

とあるアジャイル開発に参加するA氏は、プロジェクトから外してもらうよう、上司のC氏と交渉していた。

「とにかく疲れたんです、毎日毎日やっている事はまったく変わりない。要件聞いて、設計して、実装して、テストして、納品。要件聞いて、設計して、実装して、テスト。そしてまた要件聞いて、設計して、実装して、テスト。ずーーーっと、この繰り返しだけですよ。なんの変化もなく。なんの進展感もなく。疲れるのは当たり前でしょ?」

A氏の言い分をじっと聞いていた上司のC氏。

「あのプロジェクトはとても上手くいっていると聞いていたが…。ではキミは、従来的な開発を行っているプロジェクトに移りたいんだね?」

「ええ。あの、期限までにフェーズを終わらせるという緊張感、そしてフェーズが終了した時の達成感が、私は今たまらなく恋しいんです。」

アジャイル開発では、とかく速いサイクルでイテレーションをまわす。ひとつのイテレーション中では様々なことを行うが、イテレーションごとの変化というものはじつはそんなに無い。
これはじつのところごく当たり前の話で、旨くいっていればいっているほど、イテレーション毎の工程は安定せざるをえないのだ。だからこそつまらなくなっていく。

それに比較して従来型と言われるウォーター・フォール開発では、一つひとつの工程(フェーズ)を丁寧にこなしていく。ひとつのフェーズが完了してから次の工程に移る。
このシンプルなスッキリ感とそれによるリズム感と完全性こそが、今でもウォーター・フォール開発が好まれ支持される理由だ。
参考までに、フェーズは基本的に次のように流れる。

  1. 要件定義
  2. 基本設計
  3. 機能設計
  4. 詳細設計
  5. 実装
  6. 単体テスト
  7. 結合テスト
  8. 統合テスト
  9. 納品

※現場によってフェーズの呼び方が違っていたり、フェーズに若干の食い違いがある。

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posted by 未知夢 at 01:30| 東京 ☀| Comment(9) | TrackBack(0) | Water fall 応援団 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年03月08日

ウォーター・フォール 応援団をはじめるにあたって

最近とみに、アジャイル?などという軽薄な開発方法論が若い層を中心にもてはやされ、大手を振っているようだ。
しかし、「新しいから良いもの」などという認識では幼稚にも程があるだろう。

せっかくの機会だから、従来型ウォーター・フォール開発について見つめ直してみたらいいんじゃないか、などと帰宅する電車のなかで考え出したら、これがなかなか面白くなりそうなのだ。
善は急げ、さっそくやってみる事にする。

posted by 未知夢 at 23:20| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | Water fall 応援団 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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