開発側企業にとっては
- コスト増による収益の大幅減少(たいていは赤字運営)
- 社員のモラル低下、離職促進
- 業界内での信頼性低下
- 長期拘束により、他ビジネスへの参入チャンスが阻害される
顧客側企業にとっては
- 大幅な提供遅延、それによる機会損失
- 必要最低限すぎる機能、満たされていない要求
- 使い勝手の悪いユーザ・インタフェース
- ときに致命的なものもある、障害率の高さ
というところだろうか。
ビジネス的には開発側・顧客側双方にとって失敗となるデス・マーチ。
それなのになぜ無くならないのか?契約という視点からみると
- 期限の大幅遅延はあるが、製品が納品された
- 不足は感じるが、確認した事になっている機能は実装された
という状態により「契約履行」となり双方が痛み損となる事が、この状態の事の重大さを隠しているのではなだろうか。
要するに「まあ、こんなものだろう」という感じ、といったらいいだろうか。
ヘタに「それなりに動いてまあ使えなくもない」ものが納品され、「それなりの額」が納金されるため、双方が損失を損失として見なくて済むような状況・フィルターができあがっているように感じる。
しかし、デス・マーチの後には確実に損失が存在している。
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